カタカナ語は英語とは違って通じない

英語勉強法

英語での会話中に無意識に日本語の会話で使用するカタカナ語を使ってしまい、後から「あれ?間違ってた!」と後悔することがあります。

日本語を話していると、外来語や和製英語を会話の至るところで使用するので、英語での会話中に言葉を探すときに、いくら英語がペラペラでネイティブレベルでもカタカナ語が思考に侵入してくるのです。

そして勢いよく英語を話していると、無意識にカタカナ語が口をついて出てしまい英会話を邪魔します。

カタカナ語とは何か?どうすれば英会話の邪魔をしないようにできるのか? この記事では理解を深めて、できるだけ間違いを防ぎ、むしろ英語学習に活用できることをお伝えしたいと思います。

カタカナ語も色々あってややこしい

カタカナ語が英会話や英語学習をややこしくするのは、言葉によっては完全に間違っているケースもあれば、たまに正しいケースもあることです。

仮に正しかったとしてもカタカナ語のままだと、英語的には発音が間違っていて通じないことも多いので、無意識に間違った言葉を使ってしまうと相手に誤解を与えることもあってやっかいなのです。

さらに、そのことを意識しすぎて会話をすると、間違ってないか疑心暗鬼になってしまって会話すること自体に臆病になってしまいかねません。

そのためには、カタカナ語とは何なのかを知ることが重要なので、以下に整理してみました。

外来語

日本語を話すときに最も頻繁に登場するカタカナ語は外来語です。
これらの単語は古いものでは明治や大正の時代に日本語に取り入れられ、カタカナで表記するようになりました。

英会話で間違って外来語を使わないようにするには、外来語が必ずしも英語ではないことを理解し意識できるようにしましょう。 日常生活で毎日のように口にする外来語とその語源を見てみます。

英語ではない外来語

日本では小学校から高校まで英語を勉強し、日本で最も親しみのある言語といえば英語ですが、日本に最初に入ってきた外来語は実は中国語だそう。

実は普段使うカタカナ表記の言葉の多くが英語ではないのです。 いくつか例を見てみましょう。

コップ = kop [オランダ語]

もし英語で伝わっていたら cup(カップ)と発音していたかもしれません。

後にコーヒーカップ(coffee cup)という言葉は英語で入ってきたり、なぜか料理のレシピの分量の単位はカップなど、意味的には全く同じでも「コップ」と「カップ」が単語として使い分けられてます。

日本語をネイティブに話す人なら無意識に使い分けられると思いますが、英語話者が日本語を初めて学ぶときは相当ややこしいのではないかと思います。

パン = pão [ポルトガル語]

パンと葡萄酒の儀式があるキリスト教の伝来とともに日本に入ってきたと言われており、西洋から入った最も古い外来語の一つです。

ポルトガル語と同じラテン系言語のスペイン語では pan(パン)、フランス語では pain(パン)、イタリア語では pane(パーネ)と言います。

英語では知ってのとおりbread(ブレッド、正確な発音はブレェド)ですが同じゲルマン系言語のドイツ語では brot(ブロート)、オランダ語ではbrood(ブロート)と言います。

ボタン = botão (ポルトガル語)

漢字で「釦」という表記も存在し、もはや日本語と言えるほど馴染みがあります。
しかし、ポルトガルから入ってきたので語源は英語の button(バトン、正確な発音はバタン)ではないのです。

筆者は日本の学校の英語の授業で、学生が buttonを「ボタン」と間違って発音してるのに、先生が発音の間違いを指摘しなかった場面に遭遇したことがあります。

外来語がややこしいのは、英語の先生ですら間違って英語の中で使ってしまうことです。

ビフテキ = bifteck(フランス語)

私は長年この言葉はビーフステーキを略した和製英語だと思い込んでおりました。

実はフランス語でビーフステーキのことをbifteckもしくは biftèqueと呼ぶそうです。 洋食文化は、はじめに多くがフランス料理を経由して日本に入ってきたので、知った時は妙に納得してしまいました。

パクチー = ผักชี(タイ語)

個性的な味で有名なパクチーは、日本で大人気のタイ料理で知られるようになりました。
最近はスーパーの野菜売り場でも入手できるようになったパクチーですが、ときどき中国語の香菜(シアンツァイ)と言う名で陳列されているのも見かけます。

英語ではcoriander (コリアンダー)またはスペイン語が語源のcilantro (セランチュロ)と呼ばれています。

英語ではない外来語はかなり多くあり、テーマ = thema(ドイツ語)、ウィルス = virus (ドイツ語)、 アルコール = alcohol(オランダ語)など、言語が違って発音も違うので英語の中で使っても通じないことが多いのです。

英語由来の外来語

英語由来の外来語はそのまま使っても問題ない言葉もあるのですが、普段使用するカタカナ語のままでは発音が間違ってることが少なくありません。

あまりに英語の発音と違いすぎて通じないケースも多いので注意が必要です。

アイロン = iron (英語)

本当は「アイアン」もしくは「アイエン」と発音するのが正しいのですが、全く同じ言葉であるにも関わらず、日本語ではゴルフクラブを「アイアン」、熱して使う道具の方を「アイロン」と使い分けます。

ちなみに主婦が最も嫌う家事がアイロンがけと聞いたことがあります。 筆者はアイロンがけが結構得意だったりしますが、ワイシャツ(←和製英語)をふだん着なくなったので大分腕が落ちてます。

セーター = sweater (英語)

日本の秋冬の防寒には欠かせないセーター。 恐らく日本中の老若男女が使っている外来語だと思いますが、そのままではほぼ通じないと思います。

アメリカ英語で「スウェラー」、イギリス英語で「スウェター」と発音すれば通じるでしょう。

ツイッター = twitter (英語)

日本では4,500万人がユーザーと言われ、日本で3番目に使われてるSNS(←コレも和製英語)として知られていますが、カタカナ語と英語の発音が著しく違う言葉の筆頭だと思います。

アメリカ英語では「トゥエラー」、そしてイギリス英語では「トゥエター」と言ったところでしょうか。カタカナ語のままではほぼ間違いなく通じません。

英語由来の外来語は、そのままでも発音が近くて通じる言葉も結構あるので、ワイン = wine、チーズ = cheese、スピーカー = speaker、データベース = database、ランチ = Lunchなどは使えます。 外来語の全てがダメというわけではないのです。

和製英語

和製英語とは日本語の語感で、言葉を発音しやすくしたものです。
日本語の会話では、和製英語は使わない人はいないほど語彙に欠かせないものだと思います。

しかし「和製」というぐらいなので英語ではありませんし、そのまま英会話で使うと間違っているばかりでなく、ほぼ通じないと考えて良いです。

膨大に存在する上に日々増殖しているので、和製英語はあくまで「日本語」であると考えた方が英語を話す上では良いでしょう。

種類別にいくつか例を見てみましょう。

略語

長い言葉を覚えやすい語感の良い形に略して使うのは、和製英語に限らず日本語でも行われていて、日本語の良い文化の一つだと私は思います。

例えば人名だとエノケン = 榎本健一、トヨエツ = 豊川悦司、深キョン = 深田恭子 など。 会社名でもノムソウ = 野村総合研究所、東電 = 東京電力、ハマギン = 横浜銀行など。

しかし、和製英語の略語は略す前の言葉すら和製英語だったりします。 英語では100%通じません。

和製英語 略す前 英語 発音 解説
パソコン パーソナル
コンピュータ
personal computer パーセノウ
コンピューラ
会話ではcomputer(コンピュラ)かPC(ピースィー)が使われます。
ジーパン ジーンズ
パンツ
jeans ジーンズ ジーパンはもはや死語か? 略さなくても和製英語
ジージャン ジーンズ
ジャケット
jean jacket ジーンジャケ デニム・ジャケット(デナム・ジャーケ)とも言います。
ドラクエ ドラゴン
クエスト
Dragon Quest ジュラーゲン
クェス
海外でも有名なゲームですが、英語版の略語はありません。
ミスコン ミス
コンテスト
beauty pageant ビューティー
ページェン
略す前から和製英語
ノーパン ノーパンツ? go commando* ゴゥ
コマンドー
私は使ったことがないけど、人気ドラマFriendsで有名になった表現とか?

*Go commandoと言う表現はスラングなので使うタイミングに注意が必要です。

短縮語

短縮形の和製英語は略語と同じく、長い言葉を短くして日本語で語感よくなるように短くしたものです。 英語でも略すことがあるのですが、略し方が違うので通じることはないと思います。

和製英語 短縮前 英語 発音 解説
コンビニ コンビニエンス ストア convenience store コンヴィーニエンストア 日本好きがconbiniやkonbiniの表記を使うことはある
リハビリ リハビリテーション rehabilitation リハビリテーション 英語で略す場合は rehab(リハァブ)
アポ アポイントメント appointment アポインメン
リストラ リストラクチャリング restructuring リスチュラクチュリン
リスケ リスケジュール reschedule リスケジュール イギリス英語では リシェジュールと発音
アプリ アプリケーション application エプリケーション 英語で略す場合は app(エプ)
インフル インフルエンザ influenza インフルエンザ 英語で略す場合は flu(フルー)

なぜか意味が違う言葉

和製英語には、元の英語の言葉と意味が全く変わってしまっているものがあります。
誤解をあたえるだけなので使用しないようにしましょう。

例えば、このブログ内でも日本語として使用している「メリット/デメリット」の言葉は英語では”pros/cons”(発音:プロウズ/カーンズ)と言います。

Merit/demeritは「有利/不利」や「価値/欠陥」という意味で使われます。

和製英語 意味 英語 発音 解説・補足
ナイーブ naive 神経質 sensitive または uptight センセテヴ
アプタイッ
naiveは世間知らず、純心、単純の意味。
スマート smart 痩せている slim または slender スレム
スレンダー
smartは賢い、頭がいいの意味。
マンション mansion 中規模以上の 集合住宅 condominium
略して condo
カンデミニアム
カンドォ
mansionは豪邸、邸宅、屋敷の意味。
バイキング viking 食べ放題 buffet または smorgasbord スモーガスボード vikingは北欧に8世紀から11世紀に住んでいた人々。
カンニング cunning テストで不正に 解答を見ること cheating チーティング cunningはずる賢い、狡猾の意味。cunning linguist=狡猾な言語学者という下ネタジョークがあります。詳しくは検索してネ!

ファッション用語

ファッション業界はカタカナ語が特に多い業界で、全く同じものが呼び方が違ったり、流行にあわせて変化していきます。

以下の例にあげた和製英語に対応する英語の呼び方も聞いたことがある方も多いと思います。 日本語では不思議な言葉の使い分けがある場合も少なくありません。

和製英語 英語 発音 解説・補足
ワンピース
one-piece
dress
ドレス
ジュレス one-pieceは一枚ものの水着を指すことが多い。ドレスは日本語ではパーティーウエアの意味で使い分け
ジャージ
jersey
tracksuit
トラックスーツ
チュラクスーッ jerseyはスポーツなどで使用する上半身に着用するシャツの意味。
ピアス
pierce
earrings*
イヤリングズ
イヤリングズ pierceは「穴をあける」の意味で通じない。イヤリングは日本語ではクリップ式のものの意味で使い分けするが、英語では全てearringsと呼ぶ。
トレーナー
trainer
sweatshirt
スウェットシャツ
スウェッチャーッ trainerは指導者や調教師を指す言葉。
ワイシャツ
white shirt
dress shirt
ドレスシャツ
ジュレスシャーッ 日本でも少しお洒落な店に行くとドレスシャツとして売ってますね。

*日本語のイヤリングは英語ではclip-on earrings(クリポォン・イヤリングズ)と呼ばれます。

家電/キッチン用語

家電やキッチン用品は海外から入ってきたものが多いので必然的にカタカナ語が多く、違う意味の言葉が短縮されて和製英語となったものなどがあります。

和製英語 英語 発音 解説・補足
コンセント consent outlet
アウトレット
アウッレ consentは同意、承諾の意味。outletは出口という意味の言葉。
ドライヤー dryer hair dryer
ヘア・ドライヤー
 ヘエ・ジュライア dryerのみでは乾燥機を意味する
コンロ
焜炉
stove
ストーブ
ストウヴ 焜炉(こんろ)は日本語。コンロとオーブンが一体のものをrange(レインジ)とも。イギリス英語ではhob(ホブ)とも。
リモコン
remo-con
remote controller
リモートコントローラ
リモウッ
カンチュロウラ
remo-conって和製英語はネイティブでも言いたくなる響き(俺だけ?)。 短縮してremoteと呼ぶことが多い。
ミシン machine sewing machine
ソーイングマシーン
ソーインメシン machineだけでは機械の意味。裁縫、縫製という意味のsewingをつけます。
レンジ
range*
microwave oven
マイクロウエーブ
オーブン
マイクロウェイヴ
アヴン
rangeは領域、範囲などの意味。 多分上記のコンロ・オーブン一体のrangeが語源。

*コンロとオーブンが一体になったものをrange(レインジ)と呼ぶこともあります。

野球用語

野球は和製英語においても歴史の深いジャンルで、かなり独特の言葉が多い世界です。

和製英語 英語 発音 解説・補足
ナイター
nighter
night game ナイッゲイム 和製英語の語尾に~erを付ける独特の用法。all-nighterは徹夜のことを言う。
デッドボール deadball hit by pitch ヒッバイピッチ 日本語の「死球」を英語に直訳したものだと思われる。
エンタイトルツーベース
entitled two base
ground-rule double グラウンドルーゥダボウ entitledは特別な、資格のある、権利がある、などの意味。ground-ruleというのは基本原則の意味。
フォアボール fourball walk ウォーク 日本語の「四球」を直訳、「死球」と使い分けるために英語化された?MLBでは審判は”ball four”と逆にコールします。
ゲッツー
get-two
double play ダボープレイ 日本語でも一般的なダブルプレーという用語を使用します。
ジャストミート
just meet
hit the ball squarely ヒッ・ザ・ボウ スクエアリー just meetだと「会うだけ」という意味に。 筆者は長らくjust meatで「肉だけ」だと思って理解できなかった。

自動車用語

自動車用語は和製英語の宝庫と言って良いほど豊富で、アメリカ英語(米語)とイギリス英語で呼び方が違うものが多いのです。

ここでは多くなってしまうのでいくつか紹介しますが、いずれリストアップしたものを別記事で紹介したいですね。

和製英語 米語/イギリス英語 発音 解説・補足
ウィンカー
winker
blinker [米] indicator [イ] ブリンカー
インディケーター
blinkは瞬く、点滅の意味。indicateは示すの意味。ウィンクするはある意味近いかも?
フロントガラス front glass windshield [米] windscreen [イ] ウィンシーウド
ウィンスクリーン
英語では風よけの意味。
ハンドル
handle
steering wheel スティアリング ウィール handleは扱う、捌くの意味。
サイドブレーキ
side brake
parking brake パーキング ブレイク 駐停車するの意味のparkingのためのbrake。
バックミラー
back mirror
rearview mirror リアヴューミラ 日本では後進をバックと言いますが、英語ではreverseが使われる。

食べ物

日本に限らず、各国の料理や食べ物が世界中に広がって普及することで、外来語として普及することが少なくありません。

違う意味のものが普及したり、短縮や略すことで変わってしまったものが結構あります。
また、語源が英語ではない言葉もあるので、和製”英語”と呼ぶのは厳密には違うのかもしれません。

和製英語 英語 発音 解説・補足
シュークリーム cream puffs クリームパフ 仏語のchou à la crème(シュ・ア・ラ・クレム)が語源。英語で使うとshoe cream、靴に塗るクリームと誤解されるので注意。
ピーマン bell peppers green peppers べオペパーズ
グリーンペパーズ
ピーマンとは違うトウガラシの一種で仏語のpiment(ピマン)が語源。英語で使うとpee man = オシッコ野郎みたいな意味に。
ポテトフライ potato fries french fries [米] chips [イ] フレンチフライズ
チップス
ポテトチップは、米語ではchipsと言いますが、英国ではcrispsと言います。
ソフトクリーム
soft cream
soft serve または soft ice cream ソフトサーヴ
ソフタイスクリーム
正式にはsoft serve ice creamと長いので、英語でも日本語でも略してますね。

ちなみに、ホットケーキが和製英語という説明が多く見受けられますが、北米の一部で粘度の高い生地で作った厚みのあるパンケーキをhotcakesと呼ぶので、外来語に分類する方が正しいかもしれません。

そして、Pancakesはクレープやお好み焼きなどを含めて、生地をフライパンの上で焼いたものを全てを総称したものです。

ブランド名・商品名

ブランド名や商品名がそのまま日本語の一般名称として使われてしまい、英語と違ってるケースがあります。

和製英語 英語 発音 解説・補足
ホチキス stapler ステイプラー 米国メーカーのE.H.Hotchkissが由来。
クラクション horn ホーン 英国メーカーのklaxonが由来。
サインペン signpen felt-tip pen marker フェルティップペン マーカー 日本のぺんてるの商品名に由来。

商品名が一般名称になってるケースは英語にもあって、絆創膏 = Band-Aid、コピー = Xerox、ジップロック = Ziplock、セロテープ = Scotch Tape(米語)などです。

ちなみに、セロテープが和製英語として挙がっていることが多いのですが、イギリスのSellotapeという商品名が由来でイギリスでは一般名称として使います。

カタカナ語はデメリットばかりじゃない

さて、ここまでカタカナ語を外来語と和製英語の2種類に分けて例を示しましたが、これはほんの氷山の一角。これ以外の膨大な数のカタカナ語を皆さんも耳にしているでしょう。

英語の邪魔をするという意味ではデメリットしかないように思われますが、悪いことばかりではありません。

日本語の語彙力を補う形で日常的に身につけているカタカナ語は、一部は英語としても正しい上に、仮に間違っていたり、不完全なものでも言葉として既に認識しています。

知識ゼロの「全く知らない」という状態から覚えるよりも、「少しは知ってる」状態で学び直したり、覚え直すほうが遥かに楽でアドバンテージがあります。

正しく学び直せば一気に飛躍できる

実際に日本語ネイティブの人はカタカナ語とは言え、正しい英単語を2000語程度は知っていると言われています。

教育研究の分野でも、カタカナ語によって英語の語彙力は上がる要因と見られており、これをベースとして活かす英語学習方法などもいくつか提唱されています。 カタカナ語は発音や意味の間違いを修正するだけ、略語や短縮語の元の言葉を覚えるなどで一気に英語の語彙を増やすことができるでしょう。

日本語を話す以上は、カタカナ語の使用を避けることは不可能で現実的ではありません。 活かせるのであれば、使わない手はないと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました